指関節が痛い!【腫れ痛みの原因】

指関節が痛い!指関節の腫れ症状、痛み症状の原因・治療法について入門者向きにわかりやすく解説しております。

◆脊髄神経による指関節の痛みについて

 指関節に痛みを伴う症状を発症した場合、まずその痛みの原因が何によるものであるのかについてしっかりと原因を把握する事が大切です。

 この原因を探る際にまず検討すべきポイントは「脊髄神経の圧迫」から発症する指関節及び腕のしびれ症状です。

 脊髄神経は首の頚椎と呼ばれる湾曲した骨の中から全身へ神経組織を張り巡らしている人体の中心的な神経組織です。

 人間の頚椎は7本の頚椎で構成されており、頚椎の「4~7番」の頚椎の間からは腕の神経が指先に向かって流れております。

 この腕に流れる脊髄神経に圧迫などが起こると、指関節の腫れや痛みが発症してしまうのです。

 肩こり症などに悩まされている方でマッサージなどに行く方は腕の前腕部分(肘から先の部分)のマッサージを受けた経験をお持ちの方が多いかと思います。

 マッサージの際に肩こり症状を訴える場合、肩だけでなく腕のマッサージを中心に揉みほぐしているのも、この4~7番の神経伝達経路をほぐしている事になります。

 実際には指関節に痛みを生じる症状は様々な病気の可能性や原因が検討されますが、脊髄神経による指の痛みは頚椎の損傷の可能性など大きな疾患の可能性もある為、まずは神経系の疾患の可能性を検討する必要があるのです。

◆脊髄神経とは?

 脊髄神経とは、脊椎の椎間に一対ずつ出ている神経のことです。

 脊髄神経は脊髄から発する末梢神経のひとつで、左右対称に31対ずつ神経があり、1対ずつ左右の椎間孔から外に出る形状をしております。

【神経の医学的分類】
★C1~C8(第1頚神経~第8頚神経)
●Th1~Th12(第1胸神経~第12胸神経)
●L1~L5(第1腰神経~第5腰神経)
●S1~S5(第1仙骨神経~第5仙骨神経)

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◆ばね指による腱鞘炎について

 指関節に激しい痛みを伴う指関節の病気の代表のひとつに「バネ指」と呼ばれる腱鞘炎症状があります。

 ばね指の大きな特徴は、その名前のとおり「指がばねのようにひっかかる症状」を特徴とする症状を発症する点です。

 この症状からバネ指は弾発指とも呼ばれますが、炎症が悪化すると大きな痛みを伴うようになる進行性の病気であるため注意が必要です。

 但し、バネ指の進行は非常にゆっくりとしているケースが多く初期症状を自覚してから「数年かけて悪化」していくケースも多くあり、痛みも定期的に治まることから発見が遅れるケースも多く確認されております。

 ここで把握しておきたいばね指の初期症状としては「寝起き時に指が伸びづらくなる」という典型的な症状です。

 この寝起き時の指の違和感や跳ね返りのような症状が確認された場合は、ばね指の初期症状と検討することが出来ます。

 尚、ばね指の発症は男性よりも「女性」に圧倒的に多く発症する傾向があり30代以降から徐々に発症割合が増加する傾向にあります。

 指関節の痛みは我慢できる範囲であり朝方を過ぎると徐々に痛みも緩和してくるため長年にわたり放置してしまう方が多くいますが前述した通り進行性の関節障害ですから、できるだけ早期に適切な治療を行うことが大切です。

◆ばね指の治療と手術について

 ばね指の治療では、指関節の使い過ぎに注意する安静を保つ保存療法と、指の引っ掛かりの原因となっている腱鞘部分の炎症を直接取り除く手術療法の2種類の治療法があります。

 ばね指は手術をしない治療の場合、完治の可能性は「30パーセント程度」と非常に確率が低いため手術を最終的に検討する患者が多いのも事実です。

 ばね指は炎症によって指の腱が骨と癒着してしまう事によって痛みを発症する腱鞘炎です。

 この炎症を抑えるには「ステロイドホルモン」などの薬物療法も可能ですが、薬物療法のみでは腱と骨の癒着した部分をはがすことは出来ません。

 手術では、この癒着してしまった部分をメスで剥がしとる手術を行います。

 尚、手術は日帰りで可能です。

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◆ストレートネック症状について

 指関節に痛みを伴う症状を発症した原因のひとつに前項で解説した「脊髄神経の圧迫」によって指関節に痛みを発症するケースがあります。

 その脊髄神経の圧迫によって発症する首の病気のひとつに「ストレートネック」と呼ばれる頚椎の障害があります。

 このストレートネックとは、頚椎が本来持っているクッションの働きをもつ「頚椎の湾曲構造」が損なわれる事によって痛みを発症する首の病気です。

 ストレートネックは文字通り、頚椎の湾曲がストレート(まっすぐ)になってしまうという独特の特徴をもち、脊髄神経の4番~7番を圧迫することで「腕から指関節」にかけてしびれや痛みを発症します。

 パソコンなどの普及により、このストレートネック症状はとても多く確認されるようになっております。

 主に首周辺の痛みよりも上肢に症状を発症するケースも多く、認知度がまだ低い事から発見が遅れるケースも多くあります。

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◆第一関節が腫れる・曲がる症状・原因について

 指関節の第一関節に腫れや痛みを伴う症状を発症した場合「ヘバーデン結節」と呼ばれる指関節の病気を発症している可能性が考えられます。

 ヘバーデン結節とは、指の第一関節を中心にコブ状の腫れや変形症状をもたらす疾患で「変形性関節症」の一種です。

 変形性関節症の代表としては変形性股関節症や変形性肩関節症がありますが、症状は同類で指関節そのものが変形する症状をもたらすという特徴があります。

 指関節の変形性関節症としては、指の第一関節のヘバーデン結節と合わせて、第ニ関節に変形をもたらす「ブシャール結節」と呼ばれる病気があります。

 このブシャール結節はヘバーデン結節を発症している患者のおよそ20%に合併症として症状を発症することも確認されております。

 尚、医学的には明確な原因は確認されておりませんが、加齢にともなって発症確率が高くなる疾患であり男性よりも女性に多く発症することが確認されております。

 指関節の変形を伴う疾患には「リウマチ結節」がありますが、ヘバーデン結節はリウマチ結節とは全く異なる指の病気です。

 ヘバーデン結節が確認される指は主に人差し指、中指、薬指、小指の第一関節(DIP関節)に集中します。

 症状としては赤い腫れや第一関節から指先が曲がる変形症状、そして「ミューカスシスト(粘液嚢腫)」と呼ばれる透明の水ぶくれのようなものが第一関節に発生する事があります。

 治療法としてはまず安静が第一で、痛みが極端に強い場合は「ステロイド関節注射」を行ないます。

 変形が強く日常生活が困難な場合はコブ状の結節を手術によって取り除くケースもありますが、原則として保存療法による治療からはじめます。

◆指先の爪の根元・爪の周囲に赤い腫れの原因と治療法

 指先の第一関節から爪の根元・爪の周囲に赤い腫れが見られる場合は、「ヘバーデン結節」の可能性以上に「ひょう疽(ひょうそ)」の発症の可能性を検討する必要があります。

ひょう疽の腫れ症状

 ひょう疽とは「黄色ブドウ球菌」を代表とする細菌の感染によって赤い腫れを特徴とする症状を発症する細菌感染症です。

 最も発症しやすい好発部位は、爪の根元から付け根の周囲で、小さく赤く盛り上がるような腫れが見られる点がひとつの特徴です。

 爪の周辺に発症する疾患でもあることから「爪囲炎」、もしくは「化膿性爪囲炎」とも呼ばれております。

◆ひょう疽の発症原因

 ひょう疽は黄色ブドウ球菌を主体とする細菌感染症ですが、「大腸菌」「緑膿菌」など様々な細菌類が発症原因となり症状を発症する病気です。

 小さな傷口などから感染するケースも多く、深爪なども爪囲炎の発症原因となり得る為、注意が必要です。

 家事によって水に触れる機会が多い場合や、乳幼児のおむつ交換の際なども細菌感染の原因となり得る為、女性に多く発症する傾向が見られます。

 また、この赤い腫れは腫れが大きくなると痛みが強くなりますが、数日で回復してくるケースも多く、特に専門的な治療をしなくても数日で症状の改善が見られるケースが多くあります。

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◆指の付け根の腫れ・痛みの原因について

 指関節の指の付け根部分の関節に腫れや痛みを伴う症状を発症した場合は、「関節リウマチ」を発症している可能性もしくは予備軍の可能性が考えられます。

 関節リウマチは「膠原病」に属する疾患で体を守る「免疫システム」が自分の体を過剰に攻撃してしまう自己免疫性疾患です。

 代表的な症状としては手の指関節や足の指関節に腫れや変形をもたらす症状を発症します。

 指関節では指の付け根部分の関節と、第二関節が腫れ上がるケースが多く、激しい炎症症状を伴う「骨膜炎」を発症します。

 指関節に痛みを伴う疾患の多くは女性に圧倒的に多く症状を発症する傾向がありますが、この関節リウマチに関してもやはり発症割合は女性が大半を占めます。

 代表的な自覚症状としては朝方の指のこわばり症状が挙げられます。

 この朝方の指のこわばり症状は前述した「ばね指腱鞘炎」の症状と類似しておりますが、ばね指では腱鞘の引っ掛かり症状が確認できるため関節リウマチのこわばりとは自覚症状に違いがあります。

 関節リウマチによる指関節の変形や腫れ、強い痛み症状は日中は痛みが治まる傾向にありますが、指関節だけでなく手首、肘など全身の関節に炎症が広がる可能性を持つ疾患でもある為、リウマチの可能性が検討される場合は必ず病院で検査を受けることが大切です。

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◆指関節の医学的名称について

 指関節は一般的に指先の第一関節、中間の第二関節、そして指の付け根部分にあたる関節に分類されます。

 尚、各種関節は医学的に以下の名称で呼ばれております。

【指関節の医学的名称一覧】
★DIP関節 ⇒ 遠位指節間関節(第2指~第5指の指先から一番目の関節)
★PIP関節 ⇒ 近位指節間関節(第2指~第5指の指先から二番目の関節)
★MP関節 ⇒ 中手指節間関節(指の付け根の関節)
★IP関節 ⇒ 指節間関節(親指の指先から数えて一番目の関節)

 自分の手の指を見てみるとわかりますが、親指は2関節、第2指~第5指は3関節で構成されております。

 その為、上記のように親指と第2指~第5指では呼び方が若干変化しております。

 突き指が最も多く発症する関節は近位指節間関節ですから「PIP関節」です。

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